溝ノ口にある「
田園グレースチャペル」のレイバーマン・かおりさんと言う方から電話が入った。初めて知る人だった。もちろん向こうもこちらのことはまるでご存じないのだが…。
保守バプテストに属する田園グレースチャペルが2002年に溝ノ口でスタートして以来、開設から今までサポートをしてくれている米国の教会関係者から、「昔親族が川崎の教会建築をサポートしたことがあるのだが、それがどこの教会なのか調べて欲しい。出来れば何か当時を偲ばせるものがあったら写真を送って欲しい」とメールがあったという。それでかおりさんは思い当たるいろいろな川崎の教会に連絡をして、どこも違っていたという経緯を話された。送られたメールには古い写真が添えてあり、その写真には十字架のついた尖塔と、その後の方に「食道園」という看板が見えている。また、当時の牧師は「アサジマ」という名前だったと書いてある、と言う。間違いない。それはわたしたちの教会のことだった。
その話を聞いてすぐ、ロビーに記念プレートが掲げられていることを話した。電話の後の方にお連れ合いのケビン宣教師がいて、「当時の記録などはないか」とちょうど聞いているという。そこで、プレートの写真をメールでお送りすることを約束して電話を切った。
すぐ3階に降りて撮影したが、照明の関係でどうしても薄暗くなる。パソコンで出来るだけ文字が読めるように加工して、とにかくメールを送った。
創立125周年を迎えるときに松島さんと「このプレートにあるMossさんのご親族がご存命で、連絡が取れたりしたら面白いなぁ」と、他愛もなく話していたのだが、まさか今、それが実現するとは、なんということだろう。
忘れてならないことは忘れてはならない。伝えられたものはそれを次に伝え続ける責任がある。そんなことを改めて思わされた夕暮れだった。