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No.554 大切なことは…

エッセイ「多摩川べりから」
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 テレビでは「猟奇殺人」の話題が持ちきりで、必要なその他の情報を得るためにかなりの我慢が要求される。気味の悪い色づけされた情報をたくさん見させられるのは、なかなかシンドイものだ。
 「自殺サイト」だとかの状況を事細かく紹介されるのも、ちょっと考え込んでしまう。「へぇ〜、そうなんだ」と受け流すことが出来ない、問題と直面している人がどれ程たくさんいることか。忘れてはいけない、この国では一年に3万近い人が自ら命を絶っているのだ。その予備軍の数を想像したら、今回の報道が火に油を注ぐことになりかねないのだが。
 一方で、大統領補佐官の来日をはしゃぎ回って報道されるのも困ったものだ。高級料亭だか創作フレンチだか知らぬが、その店の前でリアルタイムのライブ映像が流される意味がわからない。挙げ句、一個人が提唱したに過ぎない「基金」に、国家財政から57億円を気前よくプレゼントするという。繰り返すが、一個人が、発案しただけの(気まぐれかも知れないではないか)基金に、だ。「ニッポンを取り戻す」前に、税金を取り戻してくれ。
 そして極めつけがACジャパン。報道の嵐が過ぎ去って取り残された被害者を救援する活動を支援している、だと。救援自体は本当に大切なことだ。だが、そもそもそういう被害者を追い詰めて二次被害/三次被害を引き起こしているのはわざわざ好奇の目を育成し続けている「報道」の責任ではないのか。その責任の自覚がまるでないACジャパンとはいったい何者なのだろう
 という三代話。これは皆この国が今直面している限界状況を如実に表している。この国の社会は成熟には向かわなかった。むしろ狂気の終末へと突き進んでいこうとしている。本当に大切なことは目に見えないし、知らされることもないだろう。それは求める者にだけ開かれるのだ。大挙して狂気の終末へなだれ込む今、本当は何が必要か、わかっているのか>自分!

追記:「一個人が提唱したに過ぎない「基金」に、国家財政から57億円を気前よくプレゼントするという。」という記述は正確さを欠くそうです。「基金の正式名称は「女性起業家資金イニシアティブ」(We-Fi)。世界銀行内に設置されているもので、途上国の女性起業家や女性が運営する中小企業を支援する目的がある。アメリカや日本、イギリス、カナダ、ドイツ、韓国など計14か国が支援を表明しており、総額3億2500万ドル以上の拠出が予定されている」(出典:https://www.buzzfeed.com/jp/kotahatachi/ivanka-japan2?utm_term=.dg81EzqgP#.djKAY6eWk)とのことです。
それが事実なのでしょう。
では疑問です。(1)彼女は当然この基金に拠出するのでしょうか。でなければ「発案しただけ」であることは事実です。(2)外務省が既に拠出を決めていたはずのこの57億円を、どうして首相は大統領補佐官の前で再び繰り返す必要があったのでしょう。リップサービスですか。
なんだかうら若き女性に対する援助交際のパパに見え(もちろん!わたしの単なる印象ですが)非常に不快な思いをしたのは事実ですので、「追記」はしますが「訂正」はいたしません。また、この記事で不快になられた方や、あるいは誤解を与えてしまった方がいらしたとしたら申し訳ございません。今後とも必要であれば丁寧な説明を尽くして参ります。
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