恐竜の絶滅の原因は小惑星の激突だった。5日付のサイエンスに
発表された。
諸説飛び交う絶滅原因の中でも以前から有力とされていたが、今回は国際的な学者の連携でどうやら決定打となりそうだという。
以前山口にいた頃に、博物館で開かれた恐竜展に子どもたちと出かけた。川崎に来てからも幕張メッセで行われた「恐竜展」に出かけた。特別大好きだった訳ではないが、ロマンはある。
化石の中には2匹が噛み合ったまま骨になったものもあった。珍しいものらしい。格闘の瞬間に彼らは死んでしまったことになる。それが小惑星の激突だったのだろうか。
「小」とはいえ、直径が約10キロから15キロ。それが秒速20キロで衝突した。通常流れ星は大気の摩擦で燃え尽きる。その燃え尽きる最後のあかりが「流れ星」として認識されるわけだ。しかし、地球の大気は、特に摩擦でものを燃やせるような空気の層はせいぜい10キロ程だと言われている。落ちてきた小惑星はその厚みより大きかったのだ。メキシコにその衝突の跡があるらしい。大地震がおき、高さ300メートルを超える巨大津波も発生した。これらにより地上の生物は絶滅したのだという。衝突の破片、鉱物などが地層に閉じ込められていて、研究チームは世界の350カ所でデータを取得したらしい。それが生物絶滅の時期と一致したのだという。
折から、連日巨大地震や津波が報道される中で、このニュースもなんだかとても現実味が湧く。天災の前にわたしたちは立ち尽くすしかない。守ることができなかったいのちを覚えて悔やむしかない。だが、宇宙規模で見るならば、地球の一瞬の身震いが、地上の生態系を一変させるだけのエネルギーを持っているという事実、そして人類はそれに比してきわめて脆く小さな存在なのだということを、改めて突きつけられたような気がした。