先日秋田まで車で帰省することになり、途中経由地の関係で初めて下り常磐自動車道を使うことにした。上りは2015年夏に走っている。
渋滞ピークの期間をずらし、さらに夜間の通行だったこともあってか、全く快適・順調に進む。柏を超えると街路灯が全くなく真っ暗。さらにいわき中央ICから先は単線(暫定2車線)になり、一部4車線化の工事中でもあって道幅が狭く、とても運転に疲れる。これらに加えて道路脇に設置されているモニタリングポストの数値も精神的に疲れを増やさせる。
復路は東北道を利用する予定だったが、断続的に渋滞が発生していて予想以上に遅くなるようだった。そこで急遽郡山から磐越道を使って常磐道に迂回した。こちらは全く渋滞知らずで無事帰ってくることができた。
道々、どうして常磐道は渋滞しないのだろうと話題になった。わたしの感覚では、やはりモニタリングポストが象徴するあの路線特有の緊張感がどうしても頭から離れなかった。他の地域だって計測していないだけの違いなのだ、あの狭い範囲だけに課題があるわけではない、と、冷静に考えたらその通りなのだけど、やはり感覚的に「できれば通りたくない」「でも渋滞がない」という背に腹は代えられない状態での選択になる。
だが、
調べてみたら常磐自動車道は計画段階から「微弱な上り勾配を少なくして自動車の自然減速を防ぎ、後続車に減速させないようにするなどで混まない道路」だかららしい。たしかに全体的に線形がよく、勾配も少ない。東北道で典型的に経験する「トンネル入口渋滞」や「上り坂渋滞」がほとんどないのはそのためだったのだ。やるじゃん、常磐道。
今回、被災地通過は夜中だったので、道路周辺の様子はつかめなかった。2015年に見えたあの風景は今どうなったのだろう。改めて、取り返しのつかない事態を引き起こしたわれら人間の責任を噛みしめる。