川崎市平和無防備条例制定のための臨時市議会がいよいよ今週開催される。22日(火)に市長が反対意見を付して提案し、23日の本会議で午前中請求代表者の5人が意見陳述をする。その後、会派の代表質問が行われ、午後には委員会が開かれ、24日に委員会報告を聞いて賛否が採決されるという流れ。
今回実行委員会は他の市町村にならい請求代表者の意見陳述を60分以上と要求した。しかし、議会運営委員会では自民党、公明党が30分、民主党50分、共産党が60分と意見が分かれ、間をとって40分にされてしまった。こっけいなのは30分で良いとする意見の理由。「意見陳述の内容が重なることが多い。」という発言だった。趣意書を提出したわけでも、事前に話をしたわけでもないのに、「内容が重なる」などとどうして言えるのだろう。議会というところはどうやら普通の市民の普通の感覚とは全く違った物差しがまかり通るところらしい。今回、意見陳述という希有な体験ができることを利用して、その「議会」なる魑魅魍魎の世界を、ちょっとだけでも覗いて見たいと思う。
市長は条例制定に反対だという。反対意見書には「地方自治法に抵触する恐れがある」と何度も述べられている。だが、同じ意見書の中で、川崎市が独自の平和事業を展開してきたとも述べている。わたしにはそれが矛盾しているように読める。だいたい開戦や参戦を決するのは国家権力だ。特に我が国にあっては平和憲法を無視し否定するのが国家権力なのだから、万一の事態になったらどうなるのかはあまりにも明白。しかし市長は最後の最後まで国の言いなりになるおつもりらしい。平和構築のために国にモノ申すなど言語道断だというのだ。そんな弱腰でどうやって「独自の平和事業」を推進するおつもりなのか。
議会では主張は通らないだろう。困難であることは分かり切っている。が、一言でもモノ申せるのは、何だか嬉しいぞ。