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No.216 ガセネタ

 福島原子力発電所の中では優等生と見られていた1号機で、初めて公式にメルトダウンが発表された。圧力容器はまるでザルだった。そのザルに冷却のために合計1万トンもの水を注ぎ続けた。その水は高濃度汚染水となったが、行方はわかっていないらしい。
 この発表を受けて報道各社がニュースを流したのだが、たまたま目にしたNHKニュースは酷かった。安全を繰り返す専門家が登場して、キャスターに「以前の解説より酷い状態だ」と突っ込まれると、にやにやして現状を解説し始めた。家族の夕食の席で思わずテレビに向かって「ヘラヘラしてんじゃねぇ!」と怒鳴ってしまった。加えてそのコーナーの最後には「発電中最も二酸化炭素を出さないとされる原子力発電」などと、電気事業連合会のキャッチコピーをそのまま垂れ流す始末。
 東電や原子力安全・保安院の発表を検証せずに(検証できない事情をさっ引いても)報道するから、内容が全く違ってしまった事態に至っても(通常この類は「ガセネタ」と呼ばれるだろ)、怒ることが出来ないのだろうな。怒ることが出来ないならせめて、大本営の手先としてガセネタを垂れ流し、「安全」「心配なし」を繰り返してきたニュース担当者は、自らの不明を恥じて少なくとも反省の弁をまず述べるべきだ。ヘラヘラにやにやする「専門家」に現状を解説させる前に。
 原子力発電を巡ってはこれまでも様々な都市伝説並みのキャッチコピーが横行した。曰く、=絶対=安全、二酸化炭素を出さない、最もコストが安い、安定的、無尽蔵…。だが、その一つひとつがまさにメルトダウンし始めて、どうもそうでもないらしい状況が明らかになりつつある。暴走したら制御不能になる54基もの怪物は、おとなしくしているうちに退治してしまわなければならない。百歩譲って今すぐ全部廃止は難しいとしても。