ようこそ、川崎教会へ

No.243 ふってわいた放射線騒動

エッセイ「多摩川べりから」
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 川崎市が10月末から行った第2回目の幼稚園・保育園放射線測定で、11月15日に教会・幼稚園の敷地を測定したところ、通用門の雨樋下の地表から0.44マイクロシーベルト/時という結果が出た。  この数値は「川崎市における局所的に放射線量の高い箇所への対応」による「放射線量の低減化に向け、速やかに線源を除去するなどの対策を実施するとともに、除去した物質は安全に保管」というガイドラインに該当した。そこで担当者立ち会いの下すぐにその場所の土を10センチほど取り除き、新しい土を埋め戻したところ0.14マイクロシーベルト/時まで下がった。担当者が帰庁後、幼稚園にあったセメントでその場所を更に塞いだので今は問題がないと思われる。  ただ、この結果を川崎市がホームページに載せる際に開いた記者会見で幼稚園のことが公表されたようで、17日の朝刊に「川崎頌和幼稚園」と名指しでベタ記事が掲載されたものもあった。幼稚園にも保護者から2本ほど問い合わせ電話があった。  思わぬところで予期せぬ結果に遭遇して少し驚いたわけだが、これはわたしたちの責任によるものではないので、思ったよりは平然としていたし、ひょっとしたら測定に来られた子育て支援課の職員方がわたしたちより慌てておられたかも知れない。いずれにせよ、我が園舎の約一坪ほどの屋根を意図的に狙って放射性物質が降り注いだわけはないのだから、この周辺にも同じような結果が溢れているということなのだろう。目にも見えず、匂いもなく、直接的にも感覚的にもわからない邪悪なものがそこいらへんにうようよいるという図はなんだかギャグマンガの世界なのだが、それが現実なのだ。  ことさらに怯えることはしない。だが、この国は今そういう国になったのだ、ということだけは覚えていよう。
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