ようこそ、川崎教会へ

No.262 文字通り、おのぼり

エッセイ「多摩川べりから」
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 長男のエレクトーン発表会に併せて、息子よりひとつ年下の甥っ子がおばあちゃんと二人で遊びに来た。初の飛行機に少し興奮しながら川崎滞在を楽しんでいる。  本来は土曜日にあちこち連れて行こうかと計画したが、天候が最悪になるとの予報で、急遽発表会当日、夜のドライブに出かけることにした。お目当ては一般向け入場券が発売になったばかりの東京スカイツリー、そして東京タワーのダブルタワー巡り。  スカイツリーは試験点灯していると聞いたが、時間が遅かったのか真っ暗。しかし異様な高さまで航空障害灯が点滅しているので、あれだと一目でわかった。北十間川で真横に車を止めて、川風の吹き付ける中道路に寝そべって写真を撮った。週末だが電飾もないからだろうか、人通りもまばらだった。  そこから一般道を走って芝へ。目の前には紫色の電飾で飾られた東京タワーが、その全身を別のビルに反射させて美しい姿を見せていた。駐車場の係員に聞くと22時まで営業とのこと。さっそくチケットを買って夜のタワーに。実はわたしも夜は初めてだった。  予想を超えた夜景の美しさ。150メートルの展望台は今でこそ周辺のビルに肩を並べられてしまうが、それでも都心部の美しい夜景は時間を忘れさせる。甥っ子も、お目当てのレインボーブリッジを眼下に眺め、満足していた。展望台2階は照明を落として夜景を引き立たせ、1階は逆に室内に電飾を飾ることで、窓に反射したあかりがまるで天の川になったよう。ビルの間に光の絨毯が敷き詰められている。カップルばかりがいるのもわかる気がした。  思い返せば中学1年を終えた春休み、わたしも初めて東京に遊びに出かけたのだった。新宿の当時は副都心の高層ビルや、当時まだそれほどビルもなかった東京タワーの感動を、約40年ぶりに思いだし、味わった一時だった。
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