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No.274 茶番劇の陰で

エッセイ「多摩川べりから」
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 原子力も宇宙も、真の目的はやはり「軍事利用」だったのだな。  「原子力規制委員会設置法案」が、いわゆる三党合意により衆議院を通過、参議院でも可決された。例によってテレビは民主党のお家騒動だとか、分裂の危機だとか、ショウとしての面白さだけを報道するわけだが、そんなお粗末な舞台の裏で、着々と黒い思惑が動いていた。  「原子力規制委員会」といえば、先の福島第一の事故以来安全委員会と保安院とがどちらもアクセルであってブレーキがなかったという世論の盛り上がりから、独立した規制委員会として機能させるためにつくられると思っていた。しかも大飯原発再稼働についても旧体制のままスタートされるわけで、規制委員会の早期設置が望まれていた。  だが、その設置法第1条には「この法律は、…原子力規制委員会を設置し、…国民の生命、健康及び財産の保護、環境の保全並びに我が国の安全保障に資することを目的とする。」とある。その上位法・根拠法である「原子力基本法」には「原子力の研究、開発及び利用は、平和の目的に限り…」とあるにもかかわらず、だ。なるほど三党合意の法案を衆議院採決直前まで三党以外には伏せておく必要があったわけだ。国民の目にも参議院で成立するまではなるべく目に触れさせないという姑息な手段。普段「国民の皆様」など慇懃無礼な発言をする輩らしいと言えばそれまでだが。  なぜ大飯をはじめとする原子力ムラの再起動を急ぐのか。本当は電力不足とか国民生活がその主たる理由でははない、ということだ。本当の理由はこっちだった。ご丁寧にJAXA法も改正し、宇宙開発の平和目的限定を削除した。民間の資本を投入してどんどん軍事利用できるようにという改悪。二つが揃うと、黒い思惑はいっそうくっきりと浮かび上がる。  そうか、そのために消費税も上げるのか。う〜ん、妙に納得。
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