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No.293 歴史的興ざめ試合

エッセイ「多摩川べりから」
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 プロ野球日本シリーズ第5戦は興ざめと言うほかない。  巨人加藤がバントの構えをしているところに、日ハム多田野の投げたボールが当たり、デッドボールに加え危険球と判定され多田野は退場処分となった。しかし試合翌日朝のワイドショーは、各社がスローVTRを流し、ボールが加藤のバットに当たっている様子から、大誤審(疑惑)として報道した。インターネットでもYoutubeなどに問題の場面がアップされて、ちょっとした騒ぎとなっている。  実はこの事件、単なる誤審でもない。当初球審は「ファール」と告げているのだ。それを巨人原監督の抗議で「デッドボール、危険球退場」に変更した。その時点でこれは問題だった。覆った判定に日ハムの栗山監督も猛抗議。試合後のインタビューでは「審判の目が正しい」と語ったが、それはもちろん最初のファール宣告を指していたのだろう。更にボールはストライクゾーンを通過しているように見える。それが危険球だというなら、ピッチャーはどこにも投げられなくなってしまうのではないか。  一瞬に変化するスポーツの場面ゆえに、人間の目が判断するのに迷ってしまうという事情はあるのかも知れないが、その部分も含めて審判には信頼が寄せられているのではないだろうか。でなければ球審などはカメラセンサー付きのロボットが代行した方が良い。でも野球はそれを選択しないのだ。そこには選択しないなりの意味があるはずだ。それを監督の抗議を受けて判定を覆してしまったら、その試合事態の信頼性が失墜する。負けた方はもとより、勝った方こそ汚名を長く留めてしまうことになった気がする。  日本テレビが1・2戦を中継したのもなんだかシリーズ自体をつまらなくした。身びいきは多少なら大目に見ないでもないが、あそこまで露骨ではなぁ。我が家がアンチ巨人ということを差し引いても、ねぇ。
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