ようこそ、川崎教会へ

No.314 ここにも年度末

エッセイ「多摩川べりから」
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 気にかけながら、6月以来ご無沙汰をしていた軽費老人ホーム福寿荘から、閉園の挨拶状が届いた。  福寿荘は日進町にある川崎市福祉センターの中にある軽費老人ホーム。社会福祉法人セイワが1974年6月に川崎市から運営委託を受け、後に指定管理者として運営してきた。川崎教会との関わりは、教会学校が「子どもの日・花の日」に必ず訪問を続けてきた。創立35周年となった3年前には、長年の訪問に対して感謝をしたいとの申し出を受けて、現在も活躍しているDVDプレーヤーをいただき、また発行された記念誌に「川崎教会『花の日訪問』」として1ページ写真を掲載してくださった。  2011年の花の日には、福寿荘の方から「入居者が少なくなったので、訪問は最後にして欲しい」との申し出を受け、2012年には中高生が礼拝後に3名の入居者にお花を届けるだけに留めた。そしてこの3月、いよいよ閉園の挨拶状を受け取ることとなったのだ。  核家族化が進んで、比較的健康な高齢者が孤立生活を営むケースが急増したことを受けて始まったのが軽費老人ホームだった。ただ、「健康で自立できる」という原則のため介護サービスは受けられない。たとえ軽度でも介護が必要になったら介護中心の施設に転園するケースが多く、重介護の人たちとの暮らしのために情緒不安定や認知症の発症などが見られるという。こういった背景から軽費老人ホームの新設は現在ほとんどないらしい。  福祉センターの耐震強度の問題から建物の取り壊し・新設が決まり、必然的に福寿荘も閉園を余儀なくされたようだ。行き場のある人からどんどん退所し、立場の弱い後ろ盾のない人が残されてゆくのをここ数年外側から眺めてきた。あの人たちはどうなったのか気にかかりながらのご無沙汰だった。  新しい歩みに神の守りを祈ろう。
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