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No.345 我が幼稚園の立ち位置

エッセイ「多摩川べりから」
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 川崎市の私立幼稚園園長・設置者が集まって毎月一回研修会が開かれている。なかなかタイミングが合わなくて参加できないことの方が多いのだが、10月の園長会には遅刻しつつ参加できた。  10月は募集(願書配布)の時期でもあり、話し合いのテーマも「募集に関して」とあった。また時節を考慮して「子育て新システム」についても語りあう。  募集に関しては川崎市7区とも三年保育が中心になりつつあることが再確認される現状だった。二年保育への応募者は極端に少ない。また、かつてはお互いの幼稚園がライバルだったが、「待機児童対策」がそのまま自治体の政治課題になっている現状を反映してか、過剰とも思える保育園の開園が私立幼稚園を圧迫しているという悲鳴に似た現状報告も聞かれた。確かに、わたしが川崎に来てのこの七年に頌和幼稚園の周囲にある保育園は全て始まったことを思えば、その悲鳴も他人事ではない。  子育て新システムについても、それぞれの幼稚園が今後の対応に苦慮している様子がうかがえた。幼稚園型認定こども園を目指すという意志を明確にする幼稚園は二割にも満たなかった。川崎は地方に比して明らかにパイが大きい。だから、私学助成のまま幼稚園にこだわることも──たとえ将来的にはニッチになろうとも──それなりに立ちゆかせることは可能に違いない。自分たちが何を大切にし、何を伝えていきたいかを明確に提示できる限り、生き延びる道も見えてくるだろう。だが、子育て支援に係る経費はどうしたって公的支援に頼る率が高まるに違いない。そうなった時、確実に先細るであろう私学助成をのみ頼り続けるには、相当な覚悟や決意が求められる。だからこそ、組織としてそれが隅々にまで行き渡る時、わたしたちには思いがけない力が与えられるに違いないと、わたしは信じている。  今年は例年にもまして、そんなことを思わされる秋になった。
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