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No.403 あぁ、ソース焼きそば…

エッセイ「多摩川べりから」
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 ペヤングソース焼きそばは愛好品の一つだった。
 そもそも秋田県横手の出身である私は「焼きそば」には目が無い。そんなわたしには、あのペヤングソース焼きそばの白い地味なパッケージが頼もしくもあった。基本的には焼きそば一筋というメーカー魂が嬉しい。最近では様々商品開発されていたようだが、その一つに「虫」が混入していた、しかもそれがツイッターに写真入りで投稿されて…、という経緯。メーカーが第三者に点検してもらって「製造過程での混入の可能性は否定できない」という結果だったとか。そこで全工場が一時休止となり全商品の販売休止となったという。同じ頃、日清も冷凍パスタに「虫」が混入していたとして自主回収となったらしい。以前中国で食品への信頼が損なわれる事件が多発したが、国内でも食品を他者に頼る以上起こり得るリスクなのだと改めて思わされた。
 わたしたちは、いのちに関わり得る大切な部分をかなりの程度他者に委ねている。それを許しているのは実は根拠の極めて薄い「信頼」というものだったりする。ただでさえアジア各国に対して強い差別意識が残るこの国故、こと中国で食品問題が発生したらそれこそ騒然となる。テレビは連日、当該工場以外でもあら探しのように様々に必要以上の情報を投げつけてくる。だが、逆から見ればそれは、あらゆることを他者に委ねてきた自分自身の投影なのだ。その体質を改められない限り、こういったリスクはある意味覚悟しなければならない。厭なら自分でつくれ、と、まず自分自身に言わねばなるまい。
 「大きいことは良いこと」なのか、本気で考えて良いのではないだろうか。なにもかも手作りには出来ない、それは自明だ。ではどこに、そのラインを引くのか。これまでは「大きい=信頼置ける」が揺るぎなかった。でも本当はそうではない。大きくても信頼できないものもあるし、小さいからといって信頼できるものもある。その逆も。なんだ、当たり前のことじゃん。
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