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No.420 りんごの木を植える

エッセイ「多摩川べりから」
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 茨城県の海岸に大量のイルカが打ち上げられたとニュースになっている。カズハゴンドウイルカという種類だそうで、通常は比較的暖かい海に生息し100〜500頭ほどの群れをつくっているらしい。打ち上げられたのは150頭ほど。その場所は4年前にも50頭のイルカが打ち上げられていたらしい。
 このニュースを聞いてなんだか胸騒ぎがした。もちろん原因は特定されていないのだが…。動物にはわれわれ人間の常識を越えた能力が備わっているのかも知れない。その能力が機能したのか機能不全に陥ったのか、何らかの影響をもたらしてこういう事態になったのではないかと思えてならないのだ。
 11月には北海道で大量の鰯が海岸に打ち上げられるという事態が続いた。この時も「地震の前触れではないか」と噂され、実際に胆振地方でM4.6の地震も起きた。
 イワシにしろイルカにしろ、今回のような現象が地震の予兆ではないかということも、一応の説得力を持っているかもしれない。だが、単に「地震」ということだけでなく、地球が地球規模で軋みだしているようにも思えるのだ。彼らは、われわれには奇妙というしかない表現手段でそれを伝えたのかもしれない、と。
 人間の齢に比して遙かに長い地球のいのちも、最近恐ろしい勢いで増え出し、しかも様々な合併症を誘発する「人間」という細菌によって寿命を縮めはじめたのかも知れない。むかし手塚治虫のマンガで読んだあの世界観が、現実のものとなったような、そんな気にさせられたニュースなのだ。
 だが、では。問題はたとえそうだったとして、では私は今何をするべきかに結局は戻ってくる。「たとえ明日世界が滅亡しようとも、私は今日、りんごの木を植える」。ルターは自分の使命をこう表現した。では私は今何をするべきか、どう生きるべきだろうか。
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