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No.466 はるばる来たぜ

 先日、10余年ぶりに福岡と阿蘇を訪ねた。福岡はいろんな会議に出かけた場所だったし、阿蘇は子どもたちを連れてチンパンジーのパン君に会いに出かけた場所だった。
 日曜の夜に博多駅に降りた。がずいぶんおしゃれになっている。以前はもうちょっと庶民的だった気がするが、銀座か渋谷か見まごうばかりのデラックスさだった。新しくなって5周年だという。
 かつて汽車が「陸蒸気」と呼ばれ、その吐き出す煙を嫌気して駅を街のハズレにつくったという話は日本のあちこちで聞いた。やがてその便利さが見直され、ハズレだった分再開発も進んで、駅前が新市街となり、ショッピングや行政サービスが集中するようになった例がたくさんある。まさに玄関口。
 だが…。日曜日とはいえゴールデンタイム、なのに街ゆく人の影が少ない。九州随一の都市の、しかも表玄関でそうなのか、となんだか驚いたのだが、ホテルで少し落ち着いて思い直した。そうではない。首都圏が異常なのだ。
 初めて家族と川崎駅に降り立ったとき、長女は小学5年生だったが「お父さん、今日川崎は餅まきでもあるのか」と聞いてきた。その表現が面白くて良く覚えている。山口でも別に一番人が集まるのは餅まきではないのだが…、あの駅前の(当時ラゾーナがオープンしたばかりだった)人通りの多さが異常に見えたその目は案外正しかったのかもしれない。
 ラッシュ時には3〜4分で電車がそれも全て超満員で行き来し、ほぼ毎日の如くどこかで人身事故が起こり、それさえもニュースにはならない日常。歩く速度の速さ、それも耳にイヤフォン目は携帯ながら、ぶつからずに人とやり過ごすもはや超絶技術を駆使する、実に無数の人々。それをいつの間にか当たり前と思うようになっていた。
 人の幸せだとか豊かさだとか、ちょっと思い巡らせてみたくなった。