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No.555 必要なことが必要な人に必要な分だけ

エッセイ「多摩川べりから」
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 この季節、幼稚園は次年度に入園してくる子どもたちがほぼ決まる。
 子どもたちやその家族にとっても緊張の季節だと思うが、それは幼稚園にしても同じ。かなり厳正な評価が下される瞬間だからだ。行事終了後に配られて5段階表示に答える無責任なアンケートとは雲泥の差、一私企業の死活問題に関わる、真剣に受け止めざるを得ない評価だ。現状は「来てくれたら良いなぁ」という数字に若干余裕を持った結果となった。現時点では充分な数字であろう。安堵している。
 それでも、子どもたちを巡る状況はあらゆる点で変化している。先頃の選挙の争点が「幼児教育の無償化」だったようだが、本当にそれを焦点に論戦されたのを見た記憶がない。そして結局認可外保育所については無償化から外されるようだとの報道があった。
 切ないね。誰だって子どもをできるかぎりよりよい環境で育てたいのだ。だから認可保育所を求める。それが無理となって認可外でも、となる。だが、そうなると無償化から外されるのでは踏んだり蹴ったりだろう。
 本当に必要な人には援助が届かないこの国の仕組みは、国の根本が問われた6年前のあの時に既に明らかだった。それなのに、全く改善が見られないだけでなく、どんどん置き去りの傾向は続いている。今でこそ「自己責任」を大合唱する輩は見えなくなったが、見えなくなっただけで無くなったわけではない。いやむしろ、見えない分だけ巧妙になったのかも。
 ファーストレディにそれぞれ「平」と「和」の字を書かせ、旦那衆は「武器を買え」だの「買い増す」だののやりとり。そういう「平和」のために人柱とされている人たちは、逆にそういう人たちをこそ選ぶ。
 「戦争を知らない子どもたち」は、「平和」のモデルを知らされないできた人間でもあるのだろう。


追記

「幼稚園無償化、認可外は除外」があまりにもあくどかったからでしょうか、政府が方針を転換したというニュースが入ってきました。「一方で、補助金額に上限を設けたり、対象施設を絞ったりすることも検討している。」とあるとおり、現状ではまだまだ不透明です。ただ、ハッキリ言えることは、「本気で助けようなんてこれっぽっちも思っちゃいない」姿勢です。ホントに教育/保育にカネを出さない。口だけ出す。先進国でも稀に見る低レベル。でもって、本来ならリコール対象となるような事故多発のオスプレイを大量購入するのよね、本気???

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